大人の愛着障害は病院にいくべき?悩んだときには専門家へ

「大人の愛着障害の症状によく当てはまるけど、病院に行った方がいいのか?」「自分が愛着障害なのか、他の病気なのかわからない」と悩んでいませんか?
愛着障害の特徴は、発達障害の症状にも似ていると言われているため、専門家であっても判断が難しい部分があります。
間違った自己判断で症状を深刻化させないためには、病院で専門家に相談することが大切です。
今回の記事では、大人の愛着障害の特徴や原因についてお伝えしていきますので、当てはまるものが多い方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
大人の愛着障害とは
愛着障害とは、幼少期に養育者との愛着がうまく形成されず、対人関係や情緒面に問題を抱えている状態のことを言います。
医学的な意味では、“5歳以前に発症するもの”と限定されていますが、大人になってからもこの症状に悩まされ、生きづらさを感じている方は少なくありません。
しかし、本人も周囲の人も、生きづらさの原因が大人の愛着障害であることに気づいていないケースが多く、症状が深刻化して医療機関を受診してから発覚することも珍しくないのです。
大人の愛着障害の特徴

大人の愛着障害は、対人関係や情緒面、アイデンティティの確立などに特徴が現れます。
対人関係
・人との距離感がうまく掴めない
・極端に人の顔色をうかがう
・養育者や教師のことを恨んでいる
・パートナーや子どもの愛し方がわからない など
幼少期に人との関わり方に問題を抱えていたために、大人になってからもコミュニケーションがうまく取れず、職場でも家庭でも居場所がないように感じることがあります。
また、恋人や結婚相手、自分の子どもに対して、どのように愛情を注げばよいのかわからず、家庭環境の悪化を招くケースも見られます。
情緒面
・些細なことでも傷つく
・感情をコントロールできない
・0か100の極端な思考を持つ
・怒ると建設的な話し合いができない
・意地っ張り
・過去の失敗をいつまでも引きずる など
愛着障害の方は、幼少期に養育者から無条件の愛情を受けられなかったことで、大人になってからも情緒が不安定になりがちです。
怒りをコントロールできず相手にぶつけてしまったり、些細なことでひどく落ち込んだりするなど。
感情の起伏が激しいため、周囲の人からは「情緒が不安定な人」「怒ると手に負えない人」といった印象を持たれることもあるでしょう。
アイデンティティの確立
・自分の選択に自信が持てない
・自分で選択することができない
・自分の将来に関わることもひとりで決められない など
本来は大人になるにつれて、「自分のことは自分で決める」というのが当たり前になっていきます。
しかし、愛着障害の方は自己肯定感が低く、自分の選択に自信が持てないため、将来にかかわる大事な場面でもひとりで決めることができません。
大人の愛着障害は病院にいくべき?

愛着障害の症状が大人になってからも続いていると、職場や家庭でさまざまなトラブルが起こったり、大きなストレスを抱えたりする可能性があります。
そういった生きづらさは、愛着障害の症状を深刻化させ、二次障害としてうつ病や摂食障害、不安障害などを引き起こすリスクもあるため、「自分は愛着障害なのかな?」と悩んだときには専門家に相談してみましょう。
「愛着障害だと思っていたら発達障害だった」「愛着障害の他にも、心の病気を発症していた」というケースも珍しいことではありません。
病院に行くというのは勇気が必要なことだと思いますが、原因を知ることで生きづらさを改善できる可能性があるため、まずは一歩踏み出してみてください。
大人の愛着障害の原因
乳幼児期に何らかの原因によって、養育者としっかり愛着が形成されないまま成長すると、大人の愛着障害を抱えることになります。
その原因としてあげられる環境は、下記のようなものがあります。
・養育者からの虐待
・養育者からのネグレクト、無視、無関心
・養育者が頻繁に変わる
・養育者から厳格なしつけ、体罰を受けた
・養育者との離別、死別によって愛着形成の対象がいなくなる
・息が詰まるほど真面目すぎる家庭で育つ
・兄弟間で対応の差を受けた
・褒められることがあまりない環境で育つ
・厳しすぎる担任がいた
・いじめを受けていた など
これまで愛着障害は、虐待やネグレクトといった周囲から見てもすぐにわかる“悲惨な環境で育った子ども”のみがなるものだと考えられていました。
しかし最近では、兄弟間での差別や真面目過ぎる家庭という一見大きな問題を抱えているように見えない環境であっても、愛着障害が生じることがわかっています。
自分自身も周囲の人も気づかないうちに愛着障害を抱えていて、大人になってから生きづらさを感じたときに初めて、愛着障害であると発覚するケースも珍しくないのです。
大人の愛着障害と向き合って克服を目指す

大人の愛着障害を抱えていると、対人関係や情緒面、アイデンティティの確立などに問題が発生します。
「幼少期の経験が原因になっているなら、もう克服できないのでは…?」と不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、愛着障害は大人になってからも、しっかり向き合うことで克服できる可能性があります。
さまざまなトラブルで悩んでいる方は、まずはカウンセリングを通して今の状況を整理し、自分自身の強みを知っていきましょう。
あなたらしさを大切にしながらも、愛着障害の症状を改善させていく方法が見つかるはずです。
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臨床心理士、公認心理師です。5年以上、都内の心療内科や脳神経内科で、うつ病、不安障害、HSP、アダルトチルドレンなど数多くのカウンセリングを経験してきました。HSPの創始者であるアーロン博士の「HSPに精通した専門家プログラム」を修了しています。