強迫性障害を悪化させる原因とは?深刻化するとどうなる?

不安や恐怖心を解消させるために、何度も同じ行動を繰り返す強迫性障害は、悪化すると生活に支障がでることもあります。
強迫性障害を抱えている人の中には、「どうして症状が悪化するのかわからない」「自分の症状は重くなっているのかな…」と悩んでいる方も少なくないでしょう。
そこで今回は、強迫性障害を悪化させる原因について解説していきます。
また、深刻化した際の症状についてもお伝えしていきますので、ぜひチェックしてみてください。
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強迫性障害が悪化するとどうなる?

強い不安や恐怖心が頭から離れず、それらをなんとか振り払おうと何度も同じ行動を繰り返す強迫性障害。
その症状は悪化すると、さまざまな問題が起こるようになります。
周囲の人を巻き込むようになる
強迫性障害を発症したばかりの頃は、不安を気にしないようにしたり、自分自身の強迫行為によって気持ちを落ち着かせたりすることもできます。
しかし、症状が重くなると周囲の人を巻き込んで、安心感を得ようとする方が多くなります。
たとえば、「家のカギを閉めたか一緒に確認して」「帰宅したらすぐに入浴して」と強要したり、「私は今日事故を起こしていないよね?」ときいて保証を求めたりするのです。
これらの巻き込み行為は、身近な存在である家族や恋人に負担をかけることになるため、関係性を悪くさせてしまうこともあります。
日常生活に支障がでる
強迫性障害の症状が重くなると、日常生活に支障をきたすようになります。
たとえば、ガスの元栓を何度も確認して仕事に遅刻する、事件や事故を起こしそうで外出できないといった状態では、仕事にもプライベートにも問題がでてくるでしょう。
しかし、自分でもおかしいと思っていても強迫行為を辞められないため、苦しい思いをしてしまいます。
他の病気を併発する
強迫性障害は、うつ病やパニック障害、摂食障害などの他の病気を併発することが多いと言われています。
中でもうつ病を併発するケースが多く見られ、強迫性障害を抱える方の約1/3にうつ状態が認められたと報告されているのです。
強迫観念と強迫行為だけでも生きづらさを感じているうえに、その他の病気も発症するとさらにつらい思いをしてしまうでしょう。
自分の症状は正しいと思い込む
重い症状が長く続いていると「自分の行為が正しい」「周囲の人が間違っている」と考えるようになることも珍しくありません。
そうなると家族や医師の言葉にも耳を傾けないようになってしまうため、症状を改善することが難しくなってしまうでしょう。
治療が難しくなる
強迫性障害は治せる病気ではありますが、症状が悪化すると治療を受けても改善しづらくなってしまいます。
さらに他の病気を併発している場合は、そちらの治療も進めていく必要があるため、より一層の時間を要するようになるでしょう。
強迫性障害は早めに治療を始めるほど、回復も早くなると言われている病気なので、できるだけ早く適切な治療を受けることが大切です。
強迫性障害が悪化する原因

強迫性障害は治せる病気ではありますが、環境や向き合い方によって、症状を深刻化させてしまう可能性があります。
症状が重くなる要因を確認し、悪化を予防していきましょう。
原因①:適切な治療を受けていない
日常生活に支障をきたしているのにもかかわらず、治療を受けずに放置していると、症状は深刻化してしまいます。
強迫性障害は、頭に浮かんだ不安や恐怖をどうにか打ち消そうと、強迫行為を繰り返すことで症状が悪化していく病気です。
そのため、治療を受けずに過ごしていると進行させてしまい、難治化する可能性も高まります。
自分に合った治療を早期から始めることが、強迫性障害の悪化の予防につながるでしょう。
原因②:ストレスを多く抱えている
強迫性障害の症状は、ストレスで悪化する傾向があります。
しかし、日常生活にストレスはつきものなので、ゼロにしようと焦る必要はありません。
できるだけ抱えているストレスを少なくしたり、発散させる機会をつくったり、一呼吸おいてリラックスしたりすることが大切です。
強迫性障害の症状自体がストレスになっている方は、ひとりで抱え込まず周囲の人やカウンセラーなどに相談してみてください。
原因③:自己判断で治療を中止している
強迫性障害を抱えている人の中には、治療を受けて症状が改善されたからといって、自己判断で治療を中止してしまう方も少なくありません。
薬物療法を受けているのに途中で服薬を辞めてしまったり、認知行動療法を受けているのに病院やカウンセリングに行かなくなったりすると、再発・悪化するリスクが高まります。
強迫性障害の症状によって、またつらい思いをしてしまわないよう、自己判断で治療を中止しないようにしましょう。
強迫性障害の悪化に悩んだときには
強迫性障害と長く付き合っていると、症状が悪化してしまうときもあるかと思います。
そんなときにはひとりで抱え込まず、早めに専門家へ相談することが大切です。
強迫性障害の症状は早期に適切な治療を開始すると、その分回復が早くなるとも言われています。
ご自身に合った治療方法で、強迫性障害を克服していきましょう。
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臨床心理士、公認心理師です。5年以上、都内の心療内科や脳神経内科で、うつ病、不安障害、HSP、アダルトチルドレンなど数多くのカウンセリングを経験してきました。HSPの創始者であるアーロン博士の「HSPに精通した専門家プログラム」を修了しています。