強迫性障害(強迫症)を改善させるコツは?強迫行為を減らすために必要な5つのポイント
強迫性障害(強迫症)は、『繰り返す手洗いをやめたくても止められない』『誰かを傷つけてしまうのではないかと不安で外出できない』などの思いに駆られることが特徴です。たとえ、頭の中では大丈夫だとわかっていても、止められません。
そして、治療に挑戦したものの、うまくいかなかったという方も多いのではないでしょうか。
本記事では、強迫性障害を治す5つの大切なポイントをお伝えしたいと思います。
ぜひ参考にしてみてください。

目次
強迫性障害とは
強迫性障害は、不安で不快な思考、イメージ、衝動が生じる「強迫観念」と、それを打ち消そうとして確認や洗浄、儀式などを繰り返す「強迫行為」が特徴です。
症状は個人差が大きく、1日に数十分から数時間脅迫行為を繰り返してしまうことが多いです。重度になると引きこもりがちになり、休学や休職に追い込まれてしまうケースもあります。
強迫性障害の原因は、脳の機能不全や遺伝、養育環境、完璧主義的な性格傾向、心理的ストレスなどが考えられますが、その詳細はまだ解明されていません。
強迫性障害を治すコツは?
治療法は、『薬物療法』と『認知行動療法』が科学的に有効とされています。しかし,適切に治療を行ったとしてもなかなか症状が改善されないケースも珍しくありません。
ただ、試行錯誤を重ね、自分に合った方法を見つけることで、徐々に症状を緩和させることが可能です。
強迫性障害の治療は、以下5つのポイントを意識すると進展しやすくなります。
1. 強迫観念を無理に消そうとしない

強迫観念は、不快な考えを消そうとすればするほど浮かび上がり、むしろ引き寄せてしまう特徴があります。
大切なことは、もし不安や不快な考えが思い浮かんだとき、無理に消し去ろうとしないことです。
たとえ恐ろしく不快なイメージだったとしても、決して社会的に悪いことをしたわけではありません。そして、現実になるわけでもありません。
まずは、強迫観念を観察するようなイメージで、不快な考えを受け流す練習から始めましょう。
うまくつき合うことで、きっと恐怖は自然と和らいでいきます。
2. 予防的にやっている強迫行為を減らす
心の中では必要ないとわかっていながらも、<念のため>にやっている予防的な強迫行為はないでしょうか?
それこそが、不安という気持ちを強め、症状を悪化させてしまう原因です。
予防的に行っている強迫行為がある場合、「この行為は、何度も行う必要があるのだろうか?」と自問自答をしてみてください。少しずつ減らしていくことが、練習になります。
もし迷いや葛藤が生じたとしても、それも治療的に意味があり、強迫観念に対抗できる力を育んでいきます。
3. 環境を変えてみる

強迫性障害の症状が改善しない理由の一つに、強迫行為を行いやすい環境が整っているということもよくあります。
普段は出かけないようなところに遠出をしたり、外での活動時間を増やしたりすると、新たな視点が見つかりやすくなるのでおすすめです。
強迫性障害とは関係のないことに意識を向けると、自然と強迫観念に捉われてしまう時間を少なくできます。
4. 少しずつ時間を区切って強迫行為を減らしていく

いきなり強迫行為をやめようとするのは非常に難しいものです。体調が崩れ、症状悪化の原因にもなります。
初めは数分だけ区切ってみたり、いつも終える数分前で止めてみたりするといいでしょう。
まずは、少しずつ時間を減らすことに目を向けてみましょう。
もう耐えきれない!と、意に反して強迫行為をしてしまっても大丈夫です。
向き合おうとする姿勢だけでも治療的な意味があります。
いつでも次のチャンスがある、ということを忘れないでください。
5. 自分に対する厳しい姿勢を許し、心を大切にする

強迫性障害の患者さんは、周囲に優しく、自分に厳しく生活している方が多いです。
毎日がんばっているからこそ、強迫観念にとらわれる自分を責めてしまうこともあるでしょう。
しかし、自分に対する攻撃的な姿勢が逆に症状を悪化させてしまうことがあります。
決して完璧を求め過ぎないようにしましょう。そして、自分の症状にも無理に抵抗しようとせず、本当の気持ちに向き合ってみてください。
何より、自分自身に温かい思いやりを持ち、「頑張っているね」と自分をねぎらってあげることが大切です。
おわりに
強迫性障害はつらく、そして治療にも困難が伴うことがありますが、諦める必要はありません。
自分に合った方法を見つけ体だけでなく心も大切にて初めて、効果が出てきます。
当カウンセリングルームでは強迫性障害を対象としたカウンセリングを行っています。
まずはお気楽にご相談ください。
4月先着3名様
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45分 5,000円
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※初回カウセリングでは、現在のあなたの状態をお伺いして、今後の目標や方針を決めていきます。
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臨床心理士、公認心理師です。5年以上、都内の心療内科や脳神経内科で、うつ病、不安障害、HSP、アダルトチルドレンなど数多くのカウンセリングを経験してきました。HSPの創始者であるアーロン博士の「HSPに精通した専門家プログラム」を修了しています。