強迫性障害にはどんな仕事が向いている?転職・就職時のポイント
強迫性障害を発症すると強迫観念・強迫行為によって、仕事に影響がでることもあるかと思います。
そして、「今の仕事が向いていないのではないか」と不安に感じてしまうかもしれません。
そこで今回は、強迫性障害の方に向いている仕事や転職・就職時のポイントについてお伝えしていきます。

目次
強迫性障害の仕事への影響
強迫性障害の程度によって、仕事にさまざまな影響を与えることがあります。
ここでは、代表的な強迫観念と強迫行為から考えられる仕事への影響についてお伝えしていきます。
① 不潔恐怖と洗浄
・お金やドアノブなど、不特定多数の人が触れているものがこわい
・手の汚れや細菌が気になって業務中に何度も手洗いする
・他人の細菌が気になって握手などのコミュニケーションを取れない
② 加害恐怖
・ハサミやボールペンを持つと、隣の席の人を傷つけるのではないかと不安
・通勤中に周囲の人をケガさせたのではないかと心配になる
③ 確認行為
・作業にミスがなかったかと何度も繰り返して確認する
・自分で確認するだけでは不安で職場の人にも確認してもらおうとする
④ 儀式行為
・自分で決めた手順で仕事が進められないと気が済まない
・こだわりの手順を守るため、臨機応変に対応できない
⑤ 数字へのこだわり
・仕事中に不吉な数字を見ると不安でいっぱいになる
・自分の中で決めた回数分繰り返し作業して時間がかかる
⑥ 物の配置、対称性へのこだわり
・机の上の物が少しでもずれていると、直さなければ気が済まない
・職場に置いているものが対称になっていないと不安になる
強迫性障害の方にはどんな仕事が向いている?
強迫性障害の方が仕事を続けるためには、症状と上手に付き合いながら、自分に向いている職業・環境を選ぶことが大切です。
ここではいくつかの職業・業務内容を紹介していきますが、「強迫性障害=この仕事が向いている」と受け取って仕事を探すのではなく、自分が不安に感じる場面、苦手なことをよく理解し、向いている可能性がある仕事を探してみましょう。
業務内容がある程度決まっている仕事
こだわりを強く持っている方は、自分で決めた手順で作業を進めたいため、臨機応変な対応を求められることを苦手と感じることがあるかと思います。
1日の業務内容がある程度決まっている仕事、見通しが立ちやすい仕事であれば、不安が生じづらく、落ち着いて仕事を進められる可能性があるでしょう。
例:工場での作業スタッフ、製造業など

在宅勤務がある仕事
確認行為、加害恐怖、不潔恐怖の症状がある方は、職場に行くまでの間に強迫行為で悩まされることが多いかと思います。
自宅にいながら仕事ができれば戸締りやガス元の不安、人に危害を加える不安、不潔なものに触れる不安が少し和らぐかもしれません。
また、儀式行為や数字、物の配置にこだわりがある方も、自宅であれば症状に対処する時間も取りやすくなる可能性があるでしょう。
例:プログラマー、ライター、デザイナー、事務系など

【強迫性障害】転職・就職時のポイント
① 苦手な環境・業務は避ける
強迫性障害の症状は、職場でも現れることがあります。
そしてその症状は、職場や仕事内容によってさらに悪化してしまうこともあるため、苦手だと感じることはできるだけ避けるようにしましょう。
・プレッシャーや責任感が大きい仕事
・他者の確認作業がなく、ミスが許されない仕事
・1日の流れが日によって異なる仕事
・拘束時間が長く、症状への対処時間がとれない仕事
・締め切りに追われる仕事
など
仕事を新しく探す場合は、強迫行為がひどくなる場面、苦手だと感じる業務を振り返り、“自分が避けた方がいい環境・業務内容”を整理することが大切です。

② カウンセラーやエージェントなどに相談する
ひとりで状況を整理するのが難しい場合は、カウンセリングなどで「転職・就職を考えている」ということを相談してみる、もしくはエージェントやハローワーク、就労移行支援事業などを利用してみるのもよいでしょう。
就労サービスでは、面接練習や書類添削などを受けられることもあるため、安心感を得られるかもしれません。

強迫性障害の方が向いている仕事はさまざま
一口に強迫性障害と言っても症状や困りごとは十人十色で、向いている仕事もさまざまです。
そのため、「強迫性障害だからこの仕事」というよりも、その人が苦手なこと・得意なことを考慮したうえで仕事を探す方が安心して働けるかと思います。
また、強迫性障害の症状は適切な治療を受けることで改善できる可能性があるため、生きづらさを感じている方は転職・就職前にカウンセリングで相談してみるのもよいでしょう。
強迫観念・強迫行為でつらい思いをしている背景がわかれば、どのような職場が向いているのかも整理できるかもしれません。
当カウンセリングルームでは、強迫性障害の方を対象としたカウンセリングを実施しております。
症状によって仕事や私生活に支障をきたしている方、「自分は強迫性障害なのかな?」と不安になっている方は、ぜひお悩みをお話しください。
4月先着3名様
初回カウンセリング
45分 5,000円
※はじめての方は初回カウンセリングをお申込みください。
※初回はオンラインでカウンセリングを行っています。Zoom・Skype・Line通話でのカウンセリングが可能です。
※初回カウセリングでは、現在のあなたの状態をお伺いして、今後の目標や方針を決めていきます。
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臨床心理士、公認心理師です。5年以上、都内の心療内科や脳神経内科で、うつ病、不安障害、HSP、アダルトチルドレンなど数多くのカウンセリングを経験してきました。HSPの創始者であるアーロン博士の「HSPに精通した専門家プログラム」を修了しています。