強迫性障害の人は仕事が遅い?原因と改善方法
強迫性障害の症状で長年悩んでいる方は、職場で「仕事が遅い」と言われたり、つらい思いをしたりすることもあるかと思います。
「何度も同じことをしたくない」と自分自身で思っていても、何らかの行為を繰り返してしまうため、仕事やプライベートに支障がでてしまうことも少なくありません。
今回の記事では、仕事が遅くなる原因である強迫行為、症状の改善方法について解説していきます。
「自分は強迫性障害なのかな?」と悩んでいる方も、ぜひ最後までご覧ください。
目次
強迫性障害の方は仕事が遅い?
強迫性障害による症状で悩まれている方は、周囲の人に「仕事が遅い」と言われたり、自分自身でも「どうしてこんなに仕事ができないんだろう…」と落ち込んだりすることがあるかもしれません。
強迫性障害は症状が軽いうちであれば、なんとか仕事を進められる方もいます。
しかし、症状が重くなると強迫行為によって時間が費やされるようになり、スムーズに業務を行えなくなってしまうのです。

仕事が遅くなる強迫行為
・作業内容が本当に合っているか不安で何度も繰り返し確認する
・自分で確認するだけでは安心できず、周囲の人にも確認をお願いする
・不安なことがあると何度も同じことを質問する
・自分の決めた手順で仕事を進められないと不安になり、やり直してでも手順にこだわる
上記のような強迫行為があると仕事をスムーズに進められず、周囲の人よりも時間がかかってしまいます。
症状が重くなると自分で確認するだけでは不安が拭えなくなり、周囲の人に何度も同じ質問を繰り返したり、確認を強要したりすることも…。
そのような状況が続くと職場の人から「仕事が遅い」「何度も確認しないで」など、つらい言葉をかけられるかもしれません。
仕事のミスから強迫性障害を発症するケースも
これまでは何度も同じことを確認したり、質問を繰り返したりすることがなかった人でも、仕事でミスしたことをきっかけに強迫行為に悩まされるケースもあります。
たとえば発注数を間違えたことで、社内外に多大な迷惑をかけてしまったという経験をすると、「もうミスはできない…」と強いストレスとプレッシャーを抱えるようになります。
そしてこれまで以上に作業内容に注意しようと考えて、繰り返しの確認、指差し確認、じっと見つめて確認などの行為が見られるようになり、仕事がスムーズに進められなくなってしまうこともあるのです。
ミスを予防するために確認することは、仕事において大切なことではありますが、行き過ぎて気持ちが追い詰められたり、業務に支障がでたりしている方は、早めに医療機関を受診しましょう。

強迫性障害の改善に向けて理解しておくべきこと
強迫性障害の症状は環境や向き合い方によって、改善することも悪化することもある病気です。
今生きづらさを感じている方は、改善に向けて下記のポイントを理解しておきましょう。
強迫性障害は性格ではなく疾患
“強迫性障害”という名前を耳にしたことがある方は、少しずつ増えてきているかと思いますが、「どういったものなのか」を正しく理解していない方もまだまだ多いでしょう。
そのため、強迫性障害による症状を「自分はこういう性格なんだ」と考えていたり、「病院に行っても何も変わらないだろう」と思い込んでいたりすることもあります。
しかし、強迫性障害は疾患であって、その人の性格による問題ではありません。
また、適切な治療を受ければ改善の見込みがある疾患なので、「どうすることもできないと」諦める必要はないのです。
強迫性障害が深刻化するとうつ病につながることも
強迫行為を繰り返す自分を責めたり、日々の生活でストレスを蓄積したりすることで、うつ病を発症することもあります。
うつ病は、強迫性障害の患者さんの約3分の1の人が伴うと言われているほど、併発しやすい心の病気です。
併発を予防するためにも、強迫性障害の症状に悩んでいる方は早めに専門機関を受診しましょう。

強迫性障害の影響で“仕事が遅い”と悩んだらカウンセリングへ
強迫性障害の症状によって、確認作業を何度も繰り返したり、同じ質問を何度もしたりすると思うように仕事を進められなくなってしまいます。
そうなると「仕事が遅い」「仕事ができない」と周囲の人に言われることもあるかもしれません。
強迫行為による生きづらさをひとりで抱え込んでしまうと症状が重くなったり、うつ病を併発したりする可能性もあるため、できるだけ早く専門機関を受診することが大切です。
専門機関で適切な治療を受けて症状を改善できれば、仕事やプライベートに大きな影響を与えることも減っていきます。
まずは一歩踏み出して、カウンセラーに今の状況を相談してみてください。
当カウンセリングルームでは、強迫性障害(強迫症)の方を対象としたカウンセリングを実施しております。
お悩みをお伺いしながら一緒に状況を整理していきますので、「初めて相談するから不安」という方もお気軽にご相談ください。
4月先着3名様
初回カウンセリング
45分 5,000円
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※初回はオンラインでカウンセリングを行っています。Zoom・Skype・Line通話でのカウンセリングが可能です。
※初回カウセリングでは、現在のあなたの状態をお伺いして、今後の目標や方針を決めていきます。
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臨床心理士、公認心理師です。5年以上、都内の心療内科や脳神経内科で、うつ病、不安障害、HSP、アダルトチルドレンなど数多くのカウンセリングを経験してきました。HSPの創始者であるアーロン博士の「HSPに精通した専門家プログラム」を修了しています。