強迫性障害と心配性の違いとは?行き過ぎた不安には要注意

「心配しすぎ」と自分で感じたり、周囲の人から指摘されたりすることは、多くの人が経験していることではあります。
しかし、その“心配”が頭から離れず、起こり得ないことまで考えだしたり、日常生活に支障をきたしたりしている場合は注意が必要です。
そこで今回は、強迫性障害と心配性の違いについて解説していきます。
行き過ぎた不安でつらい思いをしている方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
強迫性障害と心配性は別物
「外出時に家のカギをちゃんと閉めたかな…」「大事な仕事の書類にミスはなかったかな…」
というような心配事は、誰もが日常で感じることです。
心配性な方は、このような考えがよく頭に浮かぶため、「なにかの病気なのかな?」「もしかして強迫性障害なのかな?」と不安を感じるかもしれません。
反対に強迫性障害を発症しているのにもかかわらず、「これが自分の性格だ」「ただ心配性なだけ」と思い込んでいるケースも考えられます。
強迫性障害と心配性は似ている部分がありますが、別物であることを理解しておきましょう。
強迫性障害と心配性の違い

強迫性障害と心配性は似ている部分があるため、本人や周囲の人も見分けがつきづらいと感じることもあるかもしれません。
ここでは、その2つの違いについてお伝えしていきます。
強迫性障害は性格や気質ではなく治せる病気
心配性と強迫性障害は、さまざまなことに対して「間違っていたかも」「できていなかったかも」とネガティブに考えるという点では共通しています。
けれども心配性は性格や気質であり、必ずしも克服した方がよいというわけではありません。
一方で強迫性障害は病気であって、治療した方が生きづらさの解消につながります。
強迫性障害を抱えている人の中には、周囲の人から「ただの性格でしょ」「心配性なだけ」と言われたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、強迫性障害は性格ではなく、治せる病気なので「もうこのままつらい思いをするしかない」と諦める必要はないのです。
強迫性障害は理由に不釣り合いな不安・恐怖心がある
同じように「家のカギを閉めていなかったかも」という不安であっても、心配性なだけの人と強迫性障害の人では、度合いが異なります。
心配性の人は「今日は急いで家を出たから」という理由があったり、そのうち「不安だけどまぁ大丈夫だろう」と気持ちを落ち着かせられたりすることが多いでしょう。
しかし、強迫性障害の人は、毎日どんなにカギ閉めの確認をしても不安が解消されず、確認作業で待ち合わせに遅刻したり、もう一度家に帰って確認したりします。
強迫性障害は日常生活に支障をきたす
心配性は本人からすると克服したいと思う性格かもしれませんが、物事を慎重に進められたり、用意周到であったりするため、長所として捉えられることもあるでしょう。
一方で強迫性障害は、過度な不安・恐怖心によって、何度も同じ行動を繰り返すため、日常生活に支障をきたすことがあります。
強迫性障害は急に発症することがある
心配性は、生まれ持った気質や性格であるため、物心がついたときからさまざまなことに対して不安を抱くことが多いでしょう。
一方で強迫性障害は、ストレスや環境の変化、トラウマなどが要因となって発症することがあります。
「ある時から急に強い不安や恐怖心を感じるようになった」という方は、心配性ではなく強迫性障害を含むなにかしらの病気である可能性が考えられるため、注意しましょう。
ただし、強迫性障害を抱える人の中には幼少期から発症している方もいます。
子どもの頃から症状があったからといって、必ずしも性格であるとは言えないため、生きづらさを感じている場合は専門家に相談しましょう。
強迫性障害は周囲の人を巻き込むことがある
強迫性障害の症状が重くなると、強迫行為を周囲の人に強要したり、安心するために「これで大丈夫?」と保証を求めたりするようになります。
これらの行為は、強迫性障害の“巻き込み”と呼ばれていて、特に身近な存在である家族や恋人は強迫行為に巻き込まれがちです。
そのような行為によって、周囲の人から病院へ行くことを勧められている場合は、強迫性障害を含むなにかしらの病気である可能性が考えられるため、一度専門機関に相談してみるのもよいでしょう。
強迫性障害の症状は性格ではない
強迫性障害による症状を「自分は心配性なだけ」と考えていたり、周囲の人から「そういう性格なだけでしょ」と言われたりして、つらい思いをしている方は少なくありません。
心配性と強迫性障害は似ている部分もありますが、別物であることを理解しておく必要があります。
「自分は強迫性障害なのか心配性なのかわからない」と悩んでいる方で、生きづらさを感じている場合は、一度カウンセリングを検討してみるのもよいでしょう。
当カウンセリングルームでは、強迫性障害を対象としたカウンセリングを実施しております。
強迫性障害に関するお悩みのある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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45分 5,000円
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臨床心理士、公認心理師です。5年以上、都内の心療内科や脳神経内科で、うつ病、不安障害、HSP、アダルトチルドレンなど数多くのカウンセリングを経験してきました。HSPの創始者であるアーロン博士の「HSPに精通した専門家プログラム」を修了しています。