愛着障害を抱える大人への接し方とは?周囲の人に求められること

幼少期にうまく愛着が形成されなかったことで、対人関係にトラブルを抱えてしまう愛着障害。
恋人や友人から“大人の愛着障害”をカミングアウトされたとき、「受け入れたいけれども、どんなふうに今後接していけばいいのかわからない」と悩んでしまうこともありますよね。
そこで今回は、愛着障害を抱える恋人や友人への接し方についてお伝えしていきます。
「親しい人が愛着障害かもしれない…」とお悩みの方も、ぜひ最後までご覧ください。
目次
大人の愛着障害を抱える方への接し方
愛着障害を抱えている恋人や友人がいる方は、どのように接したらよいのかと悩むこともあるかと思います。
接し方を間違えてしまうと不安を大きくさせてしまったり、関係性が悪くなってしまったりするだけでなく、自分自身が尽くしすぎて疲弊してしまうという可能性も考えられるでしょう。
では、愛着障害をもつ恋人や友人とは、どのように向き合っていけばよいのでしょうか?
ここでは接し方として心がけていただきたいポイントをお伝えしていきます。
不安な気持ちを聞き出す
愛着障害の方は「自分は本当に好かれているのか」「こんなことをしたら嫌われるのではないか」と過度に不安な気持ちを抱きがちです。
これは、恋人・友人どちらに対しても抱く感情なので、深い関係性を築くためには「どこで不安を感じたのか」をしっかり聞き出して、理解してあげることが大切です。
愛着障害の方は「本音を伝えたら見放されるかな」「気持ちを伝えて面倒なことになったらいやだ」と考えて、自分の感情を抑え込んでしまう傾向があります。
そのため、恋人や友人から「どうしたの?」と声をかけられなければ、気持ちを伝えられないのです。
周囲に愛着障害の方がいる場合は、“不安な気持ちを口にしてもいい”ということを伝えて、寄り添える範囲で向き合ってあげてみてください。
相手を否定しているわけではないと伝える
自己肯定感が低くなりがちな愛着障害の方は、周囲の人と意見が合わなかっただけでも「自分自身のことを否定された」と感じてしまうことがあります。
そのため、話し合いの場面では「あなたのことを否定しているのではなく、今回は意見が合わなかっただけ」ということを理解してもらうことが大切です。
相手の気持ちに全く共感できなかったとしても、否定ばかりの言葉を並べるのではなく、できるだけ寄り添ってあげることができれば、愛着障害の方に安心感を与えられます。
「あなたの気持ちもわかるけど、私はこう感じたよ」というように、一言共感の言葉を加えてコミュニケーションをとってみるとよいでしょう。
試し行動と向き合う
愛着障害の方は、「自分が愛されているかどうか」を試し行動で判断しようとします。
わざと怒らせるようなことを言ったり、困らせるようなわがままを言ったりして、どこまで受け止めてくれるかで愛情を量ろうとするのです。
これを繰り返されると周囲の人は傷つけられて、疲弊してしまうので、日頃から愛情を伝えて「試さなくても大丈夫だ」という感覚を持ってもらいましょう。
また、試し行動をされたときには、そのまま受け入れるのではなく、「こういう行動をされたら傷つく」という素直な気持ちも伝えていくと、相手の自立を促すことにもつながります。
嫌なこともすべて認めてしまうと、「この人はなにをしても受け入れてくれる」と依存されて、安定した関係性を築けなくなってしまうので注意しましょう。
周囲の人も無理は禁物

愛着障害の方にとって、恋人や友人であるあなたがいわゆる“心の拠り所”になれることは、症状の改善につながる可能性があります。
しかし、安心感を与えられるようにと周囲の人が無理をして、愛着障害の方の不安定さをすべて受け入れるのは、かなりのエネルギーを消費してしまいます。
心の拠り所になろうと寄り添うことは、関係性を深めるうえで大切なことではありますが、自分自身が疲弊してネガティブな感情を抱いてしまわないように注意が必要です。
愛着障害の恋人・友人との接し方に悩んだときは専門家へ
「なぜこのような行動をとるのか」「どこに不安を感じたのか」と愛着障害に対して正面から向き合うことで、大切な人と関係性を深めていくことができます。
ただし、接し方を間違えてしまうと、愛着障害の方の言動に振り回されて疲弊してしまう可能性があるため注意も必要です。
また、愛着障害を抱える恋人や友人がいる方は、どのように向き合っていくことが相手にとっても、自分にとっても良い方向にむかえるのかと思い悩んでしまうこともあるかと思います。
そんなときには、ひとりで抱え込まず、愛着障害のカウンセリングも実施している専門家へ相談してみるのもよいでしょう。
当カウンセリングルームでは、愛着障害を対象としたオンラインカウンセリングを実施しております。
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初回カウンセリング
45分 5,000円
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※初回はオンラインでカウンセリングを行っています。Zoom・Skype・Line通話でのカウンセリングが可能です。
※初回カウセリングでは、現在のあなたの状態をお伺いして、今後の目標や方針を決めていきます。
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臨床心理士、公認心理師です。5年以上、都内の心療内科や脳神経内科で、うつ病、不安障害、HSP、アダルトチルドレンなど数多くのカウンセリングを経験してきました。HSPの創始者であるアーロン博士の「HSPに精通した専門家プログラム」を修了しています。