強迫性障害で眠れないのはなぜ?症状の改善に必要なこと
強迫性障害の方の中には、「夜眠れなくて困っている」「眠ろうとしてもこわくて眠れない」と悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。
日中は仕事に出かけて疲弊しているのにもかかわらず、眠れない日々が続くというのは心身ともにつらいですよね。
そこで今回は、強迫性障害になると眠れなくなる理由と改善に必要なことについて、お伝えしていきます。
布団に入っても不安でいっぱいになってしまう方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次
強迫性障害~強迫観念と強迫行為~
強迫性障害の症状には、「強迫観念」と「強迫行為」があり、この2つによって日常生活に影響がでてしまうことがあります。
強迫観念とは
ある考えが頭から離れず、払いのけようとしてもできない状態のことを言います。
下記は一例ですが、このようにさまざまな強迫観念に支配されるのです。
・手に細菌や汚れがついているのではないかと不安になる
・自宅のカギを閉めたかどうかが気になる
・車の運転中、誰かをひいていないかと不安になる
・自分が決めた手順で作業しないと恐ろしいことが起きると考える
強迫行為とは
強迫観念で生まれた不安や恐怖感を払拭するために、繰り返し行う行為のことを言います。
下記のような行動を繰り返しますが、それでもなかなか不安や恐怖感が落ち着くことがないというのも強迫性障害の特徴です。
・細菌や汚れの恐怖から過剰な手洗い、入浴、洗濯などを繰り返す
・カギを閉めたかどうか何度も確認し、触ったり、じっと見つめたりする
・運転中に誰かをひいたのではないかと思い、何度も車を降りて確認する
・どんなときでも自分の決めた手順で作業する
強迫性障害で眠れないのはなぜ?
強迫性障害を発症してから、夜眠れなくなったという方も少なくないかと思います。
日頃の強迫観念や強迫行為によるストレスを抱えている中で、睡眠不足に陥るとさらに心も身体も疲弊してしまいますよね。
強迫性障害に加えて、眠れなくなってしまう要因としては、下記のことが考えられるでしょう。
眠ろうとしても強迫観念で頭がいっぱいになる
強迫観念は自分の意思に反して頭に浮かんできます。
そのため、眠りたいと思っても「今日の仕事でミスがあったのではないか…」「戸締りや火元の確認が十分ではなかったかもしれない…」というように、不安が次々に浮かんでくると眠れなくなってしまうのです。

強迫行為を夜中にも繰り返してしまう
布団に入ってからも何度も浮かんでくる強迫観念を取り払うために、強迫行為を夜通し繰り返してしまう方もいます。
戸締りできているか、ガス栓を閉めたかなどが気になり、じっと見つめたり、触って確認したりを繰り返しているうちに朝になってしまうことも…。
日中のストレスを持ち込んで反省会をしてしまう
真面目で責任感の強い方は、強迫性障害を発症しやすいと言われています。
こういった性格の方の多くは、仕事や私生活でミスがあったときに必要以上に反省して、自分を責めてしまうこともあるでしょう。
そして、布団の中に入っても反省会から抜け出せず、頭の中でずっと考え事を繰り返してしまうのです。

うつ病・睡眠障害を併発している
強迫性障害を発症している方の中には、うつ病・睡眠障害を併発するケースも多く見られます。
中でもうつ病は、強迫性障害の方の約1/3が併発すると言われているのです。
強迫性障害による症状が重くなると、精神的・身体的ストレスが大きくなるため、他の病気にもかかりやすくなってしまいます。
そしてこの併発した病気からさらに、眠れない・眠るのがこわいといった状態になってしまうのです。
生活リズムの乱れは強迫性障害を悪化させることも
頭の中でいろいろな考えを巡らせたり、強迫行為を夜通し繰り返したりすると、生活リズムが乱れていきます。
そして、強迫性障害は生活リズムの乱れや引きこもりによって、症状が悪化する病気でもあるのです。
同じ時間に起床・就寝し、可能な限り外出を心がけて社会的な関わりを保つようにしましょう。
4月先着3名様
初回カウンセリング
45分 5,000円
※はじめての方は初回カウンセリングをお申込みください。
※初回はオンラインでカウンセリングを行っています。Zoom・Skype・Line通話でのカウンセリングが可能です。
※初回カウセリングでは、現在のあなたの状態をお伺いして、今後の目標や方針を決めていきます。
LINEでのご相談
愛着障害や強迫性障害、不安障害のご相談を受け付けています。
HSPやアダルトチルドレンのお悩みの方やカウンセリングご希望の方は、友達追加ボタンを押して、メッセージをお送りください。

臨床心理士、公認心理師です。5年以上、都内の心療内科や脳神経内科で、うつ病、不安障害、HSP、アダルトチルドレンなど数多くのカウンセリングを経験してきました。HSPの創始者であるアーロン博士の「HSPに精通した専門家プログラム」を修了しています。